10竹山 賢太氏 採寸師 アパレル業【Biancco 代表】

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竹山 賢太氏


Biancco
https://biancco.com/

代表 採寸師

略歴
2016年4月 Biancco 開業


見出し

1.スーツにハマる
2.既製品とオーダースーツの境目
3.現実は
4.起業へ
5.採寸の技術
6.すべての経験をいかして
7.店舗を持たない営業方法
8.「起業して辛かったり、苦しかったりしたことはありましたか?」
9.スーツへの思い
10.周りに勇気を与えている?
11.今のやり方の意味
12.起業を志している方へ
13.これから先


「オーダースーツと既製品に境目と融合点はあるのか」

竹山さんのスーツへの探求は留まることなく続きます。そのことが、最高のオーダースーツを提供する源になっています。

長く東京で最高の技術を磨き 札幌で開業して また全国へ、そして、、


 

1.スーツにハマる

 

学生生活にも別れを告げ、3年経ったところで、歳も歳ですし就職活動をしました。

いろいろ面接を受けた中で、最初に合格したのがアパレル会社でした。

その会社はスーツを主体とする歴史あるブランドでした。

はじめは単純に「スーツってかっこいいな」と思いながら仕事をしていましたが

そのうちお客様とお話をしながらスーツを販売する仕事の魅力にどんどんハマっていきました。

 

アパレル会社の大半は本社が東京にあります。

僕は札幌で働いていたんですが、札幌で働いていると、東京との距離を感じたり、情報など、様々な面で東京とのタイムラグがありました。

そうしていると、やはりアパレルの中心である東京で働いた方がもっと勉強になるし、楽しめるのではないかと思い、会社を辞めて東京へ行って転職することにしました。

スーツの魅力にハマってしまっていましたから、スーツを取り扱っている会社に転職しました。

実は札幌で最初に働いたところは、トラッドスーツを取り扱うこところでした。

 

注釈)トラッド:トラディショナルスタイルのこと。伝統的メンズスタイル。

 

僕もスーツを着て仕事をしていたんですが、自分に似合っているのかどうかがイマイチよく分かりませんでした。

「自分は、本当はスーツが似合わないんじゃないか?」と思っていました。

東京で最初に働いたところは、イタリアのインポートやオーダースーツを取り扱っている会社でした。

そこで初めて自分でイタリア製のスーツを着て、取り扱っているうちに、イタリアのスーツがどんなものか、ということがわかり始めてきたんです。

自分で着てみても凄くしっくりくるんですね。

自分はスーツが似合わないのではなくて、トラッドのパターンや雰囲気に違和感を持っていたことに初めて気付いたんです。

 

東京では最初は六本木のお店で働きました。

初めは既製品のスーツを取り扱っていましたが、そのうちオーダースーツを取り扱うようになり、僕が担当するようになりました。

そのことで、今度は既製品じゃないオーダースーツの魅力というものにハマっていくことになりました(笑。

その時以来、僕は今までずっとオーダースーツを取り扱うことになりました。

 

竹山氏(Biancco) による LADIES ORDER SUIT

 

 

2.既製品とオーダースーツの境目

 

既製品が目指している最高峰のスーツというのはオーダースーツっぽく既製品を作る、というところなんです。

オーダースーツが目指している最高峰というのは、より既製品っぽく完成された形を目指して作っていくことなんです。

僕の場合、既製品もオーダースーツも取り扱ったことで、「それっていったい、スーツは既製品とオーダースーツのどっちを目指すべきなんだろう?どっちが正しいんだろう??」と、頭の中で若干の混乱が生まれたんです。

 

僕自身も、既製品を取り扱っていた頃は、オーダースーツっぽくなるように追求をしていました。

オーダースーツを取り扱うようになったら、既製品っぽく作ることを追求していました。

この業界では、皆そう教えられてきていますから「そういうもんだ」「それが普通なんだ」と誰もが思っていたので、僕自身もはじめは「そういうものなのかな」と軽く考えていたんです。

それぞれが目指す最高峰は、そのまま交わらずに突き進んでいるような感じがしていました。

 

でも時間が経つにつれ、自分の中でモヤモヤする気持ちが芽生えてきて、「何かが違う」と思い始めたんです。

オーダースーツを取り扱ってからは、先ほど言った二つのことが「交わるところはどこになるべきなんだろう」と考え始めるようになったんです。

仕事をしながらその二つの交わるところを見つけようと思い始めたんです。

 

もし、その両方が交わるところを作り出すことが出来たら、僕自身も求めているところに行きつけますし、お客様もそれを望むのではないか、と思い始めたんです。

それが僕にとっての起業を考えるきっかけでした。

 

自分がやりたいことはこれだ!見つけた! という感じです。

 

もしこのことの答えを追求して、その二つの交わる答えを考え付くことができれば、または近づくことができれば、それはもしかするとスーツ作りの、他にはない独自性というものが生まれるんじゃないかと、ぼんやりとですが、思ったんです。

自分で起業してスーツ屋をやれば、それを追求して行けるのではないか、と思いました。

そう考え始めるようになったのは、東京へ行って5~6年ほど経った時のことでした。

 

 

3.現実は

 

ただ、一方では「自分でやってもうまくいかないだろうな」とも思っていたんです。

その頃のスーツ屋は、店舗を通りがかりのお客様に見ていただけるように、路面店で構えるのが普通でした。

集客の仕方も、しっかりお金をかけて宣伝しなければお客様には来ていただけない時代でした。

自分でやるにしても、それだけお金をかけたとしても、何年も通っていただけるお客様はなかなかできないだろうと思っていたんです。

やりたいこと、目指したいことが見つかって、起業してそれを追求すれば他にはないものを作り出すことができる、という自信はあったものの、当時の状況では、現実的にスーツ屋を営むのはリスクが高くて難しい、ということだったんです。

万が一やるとしたら、他にアルバイトなどをしながらじゃなければできないのかな、と思っていました。

それであれば、会社に所属してスーツを販売する今のままの方が安定してる、と思ったんです。

とはいえ、仕事をしながら採寸の勉強をして技術も磨いて、仕事で工場や生地屋さんとの人脈もできていっていました。

しかし、東京で働き始めて10年ほどしたところで、僕が勤めていたその会社が倒産してしまったんです。

 

でもまだまだ自分でも仕事を極めていなかったし、自分が東京に行くときに考えていた目標を達成できていませんでしたので、東京でオーダースーツを取り扱う会社へ転職しようと考えていました。

 

その時に、元の上司と新しい店を始めることになったんです。

僕に「一緒にやってみないか」と誘っていただいて、そのお店で主任フィッターとして働くことになりました。

ブランドのホームページを立ち上げることになり、制作会社の人と打合せをすることになった時に、話をしていても意味が全然わからなかったんですね(笑。

やっぱり対等に話をするには多少は勉強しておかなければ駄目だなと思って

働きながらインターネットの専門学校に通いました。

 

そこで一通りホームページの作り方とデザインの勉強をしました。

そのお店は「有名人がプロデュースするお店」として営業していたんですが、経営がなかなかうまくいかなくて、2年ほどで閉店することになってしまいました。

ホームページ制作のために通っていた専門学校の課程を終えたすぐ後のことでしたので、勉強したことを活かせずに終わってしまいました。

 

 

4.起業へ

 

札幌に帰ってはきたものの、年齢的には再就職も難しい歳になっていました。

貯蓄を切り崩して生活しながら

今まで自分が生きてきて「やってきたこと」「好きなこと」「できること」を棚卸ししました。

 

そして考えた結果、やはり

「オーダースーツの仕事を自分でやる」ということにたどり着いたんです。

 

その結論にたどり着いたところで、妻と二人で話し合いました。

お金を借りて店舗を開くと、リスクが高くなります。

妻は僕がやってもうまくいかない、と思っている一人でした(笑。

「うまくいく訳ないでしょ。できる訳ないでしょ。」と言っていました。

それで僕は、「お店を持たずにメジャー一本で少しやってみるから、やってもいい?」とお伺いを立てて、話し合いを重ねて、やっと妻の承諾をもらいました(笑。

お店は持たずに、ホームページと口コミのみで集客し、お客様の所へお邪魔して採寸して、その採寸に基づいて工場で作ってもらい、スーツを納める、という形態で開業することにしました。

 

準備を進めて約2年

2016年4月に開業しました。

 

 

店舗を持ちませんからしっかりしたホームページが必要です。

 

東京でホームページの作り方とデザインを勉強しましたから、お客様を集めるためのホームページを自分で作りました。

東京での勉強が、この時に役立ちました(笑。

妻もインターネット関連の仕事をしているので、僕にできないところは妻に手伝ってもらいながら作りました。

 

※竹山さんが奥様と協力して作ったホームページ リンク https://biancco.com

 

できるだけコストをかけずにどこまでできるか、と思ってやってみたんですが、開設した当初から営業努力もありお客様からお問い合わせをいただけるようになりました。

 

Biancco価格一覧

*価格の差は縫製ランク・生地のクオリティーの差です。
メンズ、レディース、キッズ共に同一価格となっております。

 

 

5.採寸の技術

 

お店を持たずに、お客様の所へお邪魔して採寸して納品する、という方法は、相当な採寸の経験と技術が無ければできないことなんです。

何故かと言いますと、オーダースーツというのはサイズの見本がたくさん必要なんです。

大まかな寸法をとって、それに一番ちかいケージといわれる見本服を着ていただいて、それから調節をしていくというのが間違いない、無難な仕上がりになるやり方んです。

その方法ですと、お客様も「こんな感じの仕上がりになるんだ」ということがだいたいわかるので、クレームにもなりにくいんです。

お店を持たないと、お客様のところへ訪問する度に、そのサイズの見本を十数着、全部持っていかなければならなくなるので、かなり不可能に近いんです(笑。

僕のようにメジャーと生地見本だけ持ってお客様の寸法を測り、補正を加え仕上げまでやる、というのは、かなりの経験と技術がなければできないことで、また、仕上がりを自分の頭の中で想像できないと仕立てられないんです。

僕は自分の技術に自信を持っていましたから、初めからこのやり方でできる自信はありました。

ただ、お客様にも仕上がる前に納得していただけるのは、見本服があってからこそではあるんです。

 

僕の場合は見本服がありませんから、見本服が無くても仕上がる前に納得いただける方法はどうするべきか、というところだけが若干の不安材料でした。

なので、はじめのころは知り合いや身内のスーツを作らせてもらいました。

それで皆さん納得してくれたので、「このやり方でも大丈夫」となりました(笑。

自信を持たせてもらうために、身内に協力してもらったんです(笑。

自分は既製品を取り扱っていた、という経験がありましたので、既製品のサイズのバランスはほぼ頭の中に入っていました。

サイズ感がわからない人だと変な数字を入れたりして、仕上がり後にクレームになってしまうこともあるんです。

僕の場合既製品のサイズの数字がほぼ頭に入っていることで、採寸して数字を出した段階で間違いがあると「何かおかしい」ということに気付くことができるのです。

採寸しているときに気付けるので、測りなおすなどして、しっかりとした採寸をすることができるんです。

僕は、既製品のサイズのバランスと、オーダースーツのサイズのバランスを頭の中で組み合わせることができるので、「見本服が無くても間違いない」と思いつつも、一応

 

身内の人たちで実験して、「いける」となりました(笑。

 

6.すべての経験をいかして

 

これまでの経験が全て生きました。

 

僕はそれまで、既製品を販売して、オーダースーツを取り扱って、インポート製品も取り扱い、国内製品も取り扱いました。

インポート製品と国内製品はサイズのバランスが違うんです。

アメリカ系とイタリア系でもシルエットやバランスも違います。

これらの数字が全て頭の中に入っていましたから、今のやり方ができるんです。

それらがあるから、今のやり方は僕にしかできない強みとなっているのかな、と思います。

通常はスーツの工場や生地屋さんは、個人がお願いしてもなかなか受けていただけないんです。

僕は以前東京でオーダースーツを取り扱っていた時には、工場や生地屋さんとは僕が全て窓口となって、契約して取引させていただいていたので、信頼していただいていたようです。

「一人で始めるなら協力してあげるよ」と言っていただける工場や生地屋さんが、たくさんいてくれたんです。

札幌にも生地屋さんが結構ありますから、そういったところにも顔を出すようにしていきました。

 

採寸できる職人さんは年配の方が多いんです。

 

今、若くて採寸できる人は少なくなっているので、催事などでは採寸の職人の人数が足りないことが結構あるんです(苦笑。

そういう時にこまめにお手伝いに行ったりしていると、生地屋さんからも信頼いただけるようになって、掘り出し物の生地などを出していただけるようになったり、分からないことがあれば教えて頂いたり、という関係性ができてきました。

そのような関係性の中で「こういうところにも行ってみなよ」と人を紹介いただいたりもして人脈も広がってきています。

なので、最近はもともとあった東京の人脈だけではなく、札幌での関係性もできてきました。

 

工場は、国内と海外です。

生地は、東京、大阪、札幌の商社からインポート生地を中心に仕入れています。

東京で働いていた時の人脈で、信頼いただいてお仕事を始めることができましたから「なんか変なことをしなくてよかった」と思っています(笑。

 

 

7.店舗を持たない営業方法

 

お客様の開拓は、ご紹介とホームページの他、自分で営業活動もしています。

待っている営業ではなくて、自分から出ていく営業はどんどんしていかないと、他のお店と同じように「(待っていても)お客さん来ないな、、、」となってしまいますから。

 

出向いてゆく販売方法というのは信頼関係も結びやすく、満足度の高いお買い物ができるせいか、お客様がまたお客様をご紹介いただいて、という流れが作りやすく、今、少しずついい形で回り始めているように感じています。

 

 

8.「起業して辛かったり、苦しかったりしたことはありましたか?」

 

ないです。

 

これから来るのかもしれません(笑。

 

でも辛いことが無いのが普通なのかな、って思います(笑。

 

辛いと感じてないだけなのかもしれません。

もしかしたら僕じゃない人が経験していると、「キツイな」「キツイな」となっている人もいるのかもしれません。

休みらしい休みは無いです。

一日空いている日があっても何かやることが出てきたり、ですとか、全く何も仕事のことを考えない日はほとんどありません。

 

寝ていても夢で仕事の夢を見ています。

 

頭が休まる暇がない、という状態です。

 

もしかすると、他の人にはそういう状況が「辛い」となるのかもしれませんが

 

僕は全く「辛い」とは思わないんです。

 

父も自分で会社を経営していた人なので、そいうことも影響しているのかもしれません。

仕事を直接手伝ったことはないんですが、そういった血は流れているのかな、と思います。

執務室での竹山氏

 

 

9.スーツへの思い

 

オーダースーツに携わってみて感じたことがあったんです。

やはりオーダースーツは技術が必要な仕事で、何年も何年も経験しなければ一流になれませんし、信頼していただきにくい仕事だと思っています。

一方で、スーツというのは1年、いや半年単位で形が変わっていくんです。

他方で、何年も経験を積んで一流になってくると、「スーツが好き」というよりも「スーツの中身が好き」というようになっていってしまう方が多いんです。

「縫線はこうするべきだ」とか「縫い合わせはどうするべきだ」とかいう技術的なところに焦点を当てるようになっていってしまうんです。

自分で仕立てる職人さんはそうなっていってしまうケースが見られるんです。

僕の場合、そこではなくて、流行的なことろにも興味がありますし、既製品もシーズン毎にいろいろなお店に見に行くこともあります。

その点については、僕は、オーダースーツ業界の中では、情報収集能力やバランス感覚というのを一番持っているのかな、と思っています。

 

既製品だけを取り扱っている方は、お直しの寸法は取れますが、オーダースーツを作るまでの寸法は取れません。

僕は既製品とオーダースーツのどちらも長い時間取り扱ったので、その両方の真ん中を走ることができていて、先ほどもお話した、その両方の交わる事の無いところで少し近づけてきている、考えていたことができているのかな、と感じ始めています。

それがHPで掲げている「セレクトショップのデザインとテーラーの技術の融合」となったわけです。

 

やっと目指すところというか、「こういうことなのかもしれないな」ということが分かってきたのかな、と思い始めています。

先ほど「東京に行った時の目的を達成できていない」というお話をしたと思うんですが、実はせっかく東京に行くからには「有名になりたい」と思っていたんです(笑。

 

結局、それは実現できずに札幌へ帰ってくることになってしまったんですが、札幌へ帰ってきて起業することで、既製品とオーダースーツの交わる部分についての自分なりの答えにたどり着こうとしている今、「帰ってきてよかった」と思っています(笑。

Order Necktie

 

 

10.周りに勇気を与えている?

 

友達に自分で事業をしている人が多いんです。

友達とかと話をしていると「(東京などで展開していることを)お前ができるなら俺にもできそうだな」って、みんな言うんです(笑。

いつもそう言われます(笑。

そう思ってくれているのなら、自分が先駆けとなれば、海外じゃなくても本州にでも事業の目を向けてくれればな、と思っています。

全く違う業種の方とのお付き合いで、刺激を受けています。

 

生地屋さんとのお付き合いで在庫を持たなければいけない時もあるんですが、シーズンでしっかりと販売して、基本的には在庫を持たずにビジネスを展開しています。

この形式で、店舗も持たずに、在庫も持たずにビジネスを展開する方法で、地域を広げていきたいと思っています。

 

よくお客様から「お店は持たないの?」と聞かれるんですが、それは多分やらないです(笑。

それは今の仕事のサイクルを今のところ気に入っていて、お店を持つと待っている営業になってしまいますし、それはしたくないので。

 

お店を構えてしまうと、やはり誰か人を雇わなくてはならなくなりますし、お店を開けていなければいけなくなりますし、そのように縛られてしまう状況が嫌なので、自由に動ける今の形を続けていきたいと思っています。

今はだいたい午後6時には家にいます。

妻が帰ってくるのが午後7時か8時くらいです。

そうすると妻から「いつも家にいるよね」と言われるんです(笑。

その時間には僕はすでにシャワーを浴びてフワーっとなっていますから(笑。

「ちゃんと仕事してるの??」って言われます(笑。

 

みんなが口を揃えて「あなたができているんだから僕にもできる!」という感じなんです(笑。

 

僕も、「あー、じゃあできるんじゃない?」って言って(笑。

 

友人にもそう言われて、妻にもそう言われて、周りから見るとあまり動いている風に見えないのかもしれないですね。

 

がんばっているんだけどな~、って思うんですけどね(笑。

 

実際に自分でもまだまだ動くことはできるな、とは思うんですけど、今楽しく仕事ができているので、周りからどう見られても、何を言われても、全く何とも思わないです(笑。

 

 

11.今のやり方の意味

 

お店を開くと、お店の費用もかかり、従業員を雇わなければならないですし、そういう費用は価格に反映させなければならなくなるんです。

 

ここは是非お客様にご理解いただきたいところなんですが

「高いものが良いもの」なのではないと思うんです。

手軽な価格で、最高の生地を楽しんでいただいて

それでスーツの楽しさを知っていただいたり

最高の生地のスーツを着たらこんなに違うんだ、って思っていただくこと

これが僕が一番目指しているところなんです。

 

普通であれば高くて手が出ない生地でも

特殊なルートを持ち店舗を持たず従業員がいない僕だからこそお手軽な価格で提供できるんです。

参考:Biancco価格表

*価格の差は縫製ランク・生地のクオリティーの差です。
メンズ、レディース、キッズ共に同一価格となっております。

 

 

最初は試しのような形で、高い生地を使ったオーダースーツを手軽な価格で作れる僕を使っていただいて、その次にその高い生地を使って手縫いで作ってもらうことをお客様の目標にしていただければな、と考えています。

 

オーダースーツ業界の中では価格設定も低いのでぜひ”オーダースーツを作ったことのないお客様”にも体感していただきたいと考えております。

 

大きな組織にしてしまってはこの値段で出せなくなってしまいます。

この価格は今のうちがチャンスです(笑。

 

でも今がいっぱいいっぱいなので、今後も人を雇うつもりはありませんけど(笑。

 

 

12.起業して良かったこと

 

自分で考えたことがすぐにできることです。

 

会社勤めをしている頃は、上司に相談して結果が出るまで1ヵ月なり遅い時には1年ほど経ったりして、「1年後に言われても今のタイミングじゃないよ」となってしまうんです(笑。

 

思いついたことをすぐに実行できるというのが良かったことです。

 

成功しても失敗しても自分の責任ですぐにやることができますから。

 

そうすると大手に勝てる「スピード」を持てたことになります。

今はお店を持っていないので自分で自由に動けるところも良いです。

やろうと思えば23時や24時まで仕事をすることもできますし、朝も早くから仕事をすることもできるので、その分午後は休んだりすることもできます。

 

時間に関してはかなり自由で、余裕ができました。

 

逆に誰にも言われない時間の縛りはあります(笑。

時間が自分で自由に決めることができるのが、起業して一番良かったことかもしれません。

 

お金よりも、自分で時間を自由に決めれること方が大切かな、と今は思えます。

 

あんまり家にいると妻には「本当に仕事してるの?」と言われますけど(笑。

 

いつもご注文いただいているある公認会計士のお客様のところへ採寸に行くと、奥様がいつもお菓子を作ってくださっているんです。

ワッフルのようなパンケーキとか、ガトーショコラとか、それがいつも本当に美味しくて、お邪魔させていいただくのが楽しみなんですよ(笑。

本当に仕事を楽しんでやっています(笑。

 

 

建築関係のお客様も多くて、採寸にお邪魔した際に、お洒落なインテリアや変わった内装を見たりだとか、その方々の個性に触れるのも楽しみですね。

お客様のワードローブを見せていただくこともあるんですが、自分の商品ではなくても、「これとこれを合わせても良いですよ」というご提案もすることができます。

 

こういったことはお店で販売しているとできないことです。

 

これからも、お邪魔して採寸するからこそできることを徐々にやっていきたいと思っています。

 

 

「起業しなければよかったと思ったことは?」

 

妻は会社勤めをしているんですが、妻がボーナスをもらった時です(笑。

そうだ、この時期だよな~って(笑。

その時だけです(笑。

くそ~って一瞬思いました(笑。

半分冗談ですが(笑。

妻が、お正月休みやお盆休みに10日とかしっかり休めて、その分の給料もしっかり貰えているのをみると、やっぱりそこは違うな、と思っちゃったりします(笑。

 

 

13.起業を志している方へ

 

僕もそうだったんですが、起業について人に相談してみたことがあるんです。

そうすると「そこまで自信があるんだったら、まずはやってみたら良いんじゃない?」と言ってもらえたんです。

そのことが背中を押してくれて、起業するきっかけにもなったんです。

 

仕事をしていてもできることってあると思うんです。

 

まずは手始めに、休みの日にでもちょっとでも何かをやってみるっていうのが大切なんじゃないかな、と思っています。

 

とにかく「まずはやってみる」ということです。

 

ただやりたいことについて少し調べてみるだけでも、何か少しでも行動を起こしてみることが大切なんだと思います。

僕も東京で仕事をしながら、札幌の市場をすごく調査しましたから。

札幌に帰ると決まってからは、札幌のオーダースーツの事情などをすごく調べました。

価格帯を合わせるためにはどうしたら良いか。

東京で売っている値段を札幌に持って帰ってきても売れないことが分かっていました。

東京の値段で札幌に持ってきて販売していたお店もあったんですが、やはり撤退してゆきました。

札幌独自の価格をどうやって作っていくか、ということを検討していました。

こっそり札幌に帰ってくるまでの間に、十分な検討と準備を進めていましたから。

 

 

14.これから先

 

今は札幌を中心に展開をしていて、時々釧路や帯広、東京に出張で採寸をしにいっています。

この札幌以外の地域での展開を少しずつ広げていき、スーツの制服のご提案・催事イベント等で出店のご要望にもお答えしてゆきたい、と思っています。

取扱いのオーダーのアイテムも少しずつ増やしていきたいと思っています。

何を言われても「それオーダーできます」といえるような状態にしたいです。

 

地域については、初めは地域のお客様が札幌に出張にいらした際に、ホテルまで採寸しに行ってご利用いただいたのが始まりなんです。

それで気に入ってくださって、そのお客様が「釧路まで来てもらうわけにはいかないよね」とおっしゃったときに、「10着くらいのご注文になるようでしたらこちらからお伺いすることはできますよ」とお話したんです。

そうすると10名様程集めて下さって実現しました。

今は半年ごとに釧路までお伺いする状態にしていただいています。

そのように地域を広げてきました。

 

初めの頃に札幌で同級生に作った噂を東京に住んでいる同級生が聞きつけて、東京でもできないか、となったんです。

東京の場合は、以前東京で働いていた時のお客様がいて5名は自分で集めることができると思うから、そこでは5名集めてもらえれば、合計10名になるから行けるよ、と言ったところ、「じゃあ来月来て」という感じで始まりました。

 

採寸を勉強したい、という方がたまにいらっしゃいます。

ある方は起業をすることを目標にして採寸を学びたい、ということでしたので、そういう方にはボランティアで寸法取りを教えてあげています。

起業した後も応援していきたいと思っています。

もちろん起業する場所が札幌ではない方に限っています(笑。

その方は、仕事で札幌にいらっしゃるんですが、いずれ地元に帰って、自分のお店を構えて起業したいということでしたので、教えています。

 

僕は出張で行くことはあるかもしれないけどね、とは言ってあります(笑。

 

基本的な採寸の方法を教えています。

 

でもキモとなるところは自分で掴むしかないので、教えません。教えても分かりずらいところなので(笑。

本人にもそのように伝えています。

 

お金にはなりませんが、やっていて楽しいのでやっています(笑。

これからも、必要とされればそういった活動もしていきたいと思っています。

 

 

まだ夢はいっぱいあります。

 

 

北海道で事業をしている方って、僕の周りの方はあまり本州や海外に出たがらない方が多いんです。

僕が先駆けてやれば、「あ、あいつがやったなら俺もやろう」となるんじゃないかな、と思っているんです(笑。

その為にもやりたいと思っています。